語学学校のクラスの皆の紹介

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通っていた語学学校

今回は私が通っていた語学学校UMC Montrealのクラスの皆を紹介します。私が通っていた学校は少人数制クラスの学校です。それぞれが色々なところから来ているおかげで世界の色々なところに思いを馳せることができました。順番に一人ずつ紹介していきます。名前(国籍、出身の都市、年齢)で紹介します。

 

1.Elia(メキシコ、アグアスカリエンテス、27)

まずメキシコ人のElia。自己紹介の時に年齢を聞き間違えたためか、最初ずっと23歳の子だと思ってたのですがその割に落ち着いてて海外の人は落ち着いてるなと思ってたら彼女は27歳でした。メキシコにいたとき、テレビ番組のキャスターのような仕事をしてたらしく、今はこちらのテレビ局で働いているお父さんの手伝いをしていると言っていました。instagramのフォロワーがとても多く、たまにモントリオールを紹介する動画も投稿したりしています。この前、モントリオールの気温が-25℃くらいの時に濡れタオルがすぐ凍る動画を紹介したりしていました。

メキシコは給料が安くて、iphone1台はメキシコの平均的な給料の何か月分にもなる、と言ってたのを覚えています。皆のために焼いたケーキを持ってきたり、気配りのできる優しい子でした。Eliaはこの次のRicardoと同じ日にけっこう前に卒業しました。

 

2.Ricardo(ブラジル、サルバドール、31)

次にブラジル人のRicardoです。彼はホモセクシャルで夫のレオもUMCでフランス語を勉強していました。温かい雰囲気の持ち主で勤勉で、ブラジルにいた頃は彼はフォードモータースで働いていました。分からないことを彼に聞くと分かりやすく教えてくれたのが思い出されます。日本ではまだまだ馴染みの薄いホモセクシャルの人たちですが、こちらに来てからけっこうホモセクシャルの人たちに出会うことがありました。彼らの共通点としてホモセクシャルであることに悩んできたからなのか、皆とても親切で優しく、どちらかといえばけっこう知的な人が多いような気がします。最初、私がpassé composé(複合過去)も分からず諸事情で皆と同じクラスに入ってきたときに「皆に追いつきたい」と私が彼に言ったのを覚えてくれていて、彼が卒業するときに「Shunsuke、君は宣言通り、僕たちに追いついたね。君のことを誇りに思う。」と言ってくれました。私は何だかもごもご返したのですが、やはりRicardoのそういったパワーは自分には中々ないな、と思ったのでした。

彼もNintendo Switchを持っていたので、Immortals Fenyx RisingというUbisoft Quebecが制作のゲームを教えてくれたりしました(他にも彼はブリガデイロというブラジルのお菓子を持ってきてくれました)。

 

3.Fabian(チリ、サンチャゴの近くの海に面した都市、40)

Fabianは大学でphysics(最初、物理と思ってましたが運動学とか体育のこと)を教えているとのことでした。また、ビジネスデザイナーでもあると言っていたと思います。ビジネスデザインという仕事がよくは分からないのですが、よく考えるとFabianは中々偉い人なのかもしれません(それ以上に彼は親しみやすい人です)。彼の趣味は自宅でビールを作ることで、かなり大量のビールを自宅で製造しているようでした。彼はIPA(インディアンペールエール)が好きだと言ってました。日本はラガービールが一般的ですが、多分カナダはエールビールが一般的で、一度飲んでみたら美味しかったです。彼は息子が一人いるお父さんなのですが、息子さんはチリにいて昼休みによく彼とビデオ通話したりしていました。彼は年末年始チリに帰りましたが、12月のカナダは日が短く、寒さもありけっこうキツかったので南半球にいる彼が羨ましく思われました。彼は昔、チリのサッカーの一部リーグでプレーしていたと言っていたのでかなりすごい経歴の持ち主と思います。豪快で気持ちのいい性格の人です。

 

4.Melisa(コロンビア、ボゴタ、27)

Melisaはクラスの中心人物です。彼女はコロンビアでPsychologistとして働いた後にモントリオールに来ました。私より2か月くらい早くモントリオールに来ていて、今はレストランで働きつつ、もうすぐ医療秘書(Medical secretaryと言っていたのを直訳)について学ぶために専門の学校に通う予定です。何というか彼女はその小さな体に人並み以上のエネルギーを宿しているので、急にはしゃいだり、何かしら面白い挙動をするので皆から愛される存在でした。何種類もの色分けをしてノートをきれいにとるので彼女のノートはとても見やすく、自撮りをするのが好きでTiktokに動画を上げたり、授業中にTiktokか何かを見たり、帰るときはタバコを吸いながら歩いたりといった感じの子でした。彼女は猫が好きで、私が少し猫っぽいかは知りませんがマイペースで大人しくしているのを気に入ったのか授業中に度々、「私はShunsukeと結婚する」「Je t'aime」「Mon amour」と言ってくれるのでした。中々、掴みどころのない子でしたが、年若の生徒達と映画を観に行ったときに皆を先導してくれたり、私の理解に思い違いがあるとちゃんと説明してくれたりと基本的にはしっかりしてる女の子です。彼女はarepasというコロンビアの軽食を持ってきてくれました。

 

5.Nina(台湾、台北、56)

Ninaは一人の息子と一緒に暮らしている台湾出身のお母ちゃんです。NinaというのはEnglish Nameでしばしば中国、台湾、韓国の人は本名とは別にこういった愛称のようなものを持っています。私は何も考えずにShunsukeです、と言って通してきましたが今までに「Shunske、Shanski、Shunski、Shunsky、Shansukei、Shunskee、Shansuke」などと綴られてきたので呼んだり書いたりしやすいEnglish Nameを持つのはいいことかもしれません。NinaはMelisaが奇天烈な動きをすると「She's crazy」と中々攻めたことを言ったり、けっこう気が強いお母ちゃんだったと思います。彼女は私のことを「mignon(フランス語でかわいい、の意味の形容詞)」と言ったり、「Je n'aime pas Shunsuke(私はShunsukeが嫌いです)」と言ったり、感情の強さを見せてくれました。皆で食べ物を持ち寄ったときに、Ninaが持ってきてくれた鶏肉のスープはショウガが効いてて、とにかく体が温まったのを思い出します。

 

6.Nilton(ブラジル、サンパウロ、40くらい)

NiltonはElia、Ricardoが学校を去ってから少ししてUMCに入学してきました。彼は年齢の割に小柄なのとやや童顔なのとでか、同じくらいの年のFabianと違って私は彼を少年のように感じていた気がします。先生のLamaraはNiltonが大のお気に入りなのではないか、というくらい彼と話しているときは笑みがこぼれていました。Niltonは奥さんがいて彼女もUMCの別のフランス語クラスに通っていました(奥さんはおじいさん、おばあさん4人のうち2人が日本人と確か言っていて、名字や顔から日系の方だなという人でした)。Niltonはモントリオールに来る前はコスタリカに5年ほどいたそうで、スペイン語も話せるようです。彼が一度、「おやつにKakiを持ってきたよ」と言って「え、Kaki?柿のことか?」と思っていたら本当に柿を取り出したので、こっちでも柿はKakiなんだな(違う言い方もあるかもしれません)と思ったのでした。彼のニカっと笑う笑顔と青果卸売店のSami Fruitsやケベック映画のMonsieur Lazharを紹介してくれる親切心は魅力的でした。

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Montmorency駅近くのSami Fruit

 

7.Ari(ブラジル、サントス、50)

Ariは一番最近、私と同じクラスにやってきた人で会社からフランス語を学ぶように言われてUMCに来た壮年の男性です。彼は笑顔を絶やさない人でキラキラした目が特徴の人でした。彼が時にポルトガル語を話すのを聞くと、ポルトガル語は音としてきれいな言語だな、と彼が話すからそう感じただけかもしれませんが、何となくそう思うのでした(スペイン語は半濁音が多くて親しみやすさを感じさせる言語な気がします。ポルトガル語はそれに比べて濁音が多くてややエレガントな印象です。何となく)。最近は、NiltonとAri、私の3人で授業を受けることが多かったのですが、Ariは社会・政治問題に関心があり、ブラジルでは犯罪者が刑務所を簡単に出所出来たり、政治でもcorrupution(汚職)が多くあると言っていて、話の流れで私が日本の政治についてどう思うかを聞かれたときに全然、意見を言えなかったのを思い出します。政治に対する私の関心・参加意欲の低さを彼が来てから感じさせられたように思います。彼はフランス語の語彙力がそこまであるわけでなくても、シンプルな語彙で分かりやすく意見を構築する能力や説明する能力がとても高い人だったので話しを聞いていて楽しい人でした。日本語で「ありがとう」と言ってくれてありがとう。

 

8.Lamara(アルジェリア、オラン、28)

最後に紹介するのは私がいたフランス語クラスの先生、Lamaraです。彼はアルジェリア出身のため、アラビア語とフランス語が話せるのに加え、スペイン語、英語とあと何か一つの言語合わせて5か国語が話せるとのことでした。スペイン語話者が多い私のクラスでは彼のその能力はとても重宝しました。彼はアルジェリアから家族とともにモントリオールに渡ってきて、もう6年になるそうです。ケベコワの彼女がいてUMCの他にも教えている学校を持ち、公私共に順調な熱心な先生です。モントリオールにはアルジェリアからの移民がけっこういて、アルジェリアイスラム教の国なので、イスラムの服装をしている人の多くはアルジェリアからの移民なのかなと思います。彼はその時教えている文法が歌詞に出てくるchansonを授業で扱ってくれるのでStromaeのPapaoutai、ZazのQué vendra(aにアクサン・テギュがある)、IndochineのJ'ai demandé à la lune、Jacque BrelのNe quittes pas、Claude FrançoisのComme d'habitudeなど(他にもある)有名な曲を紹介してくれました。

彼は知的であることはもちろんですが、何より逞しく堂々とした人でした(それでいて文学も詳しい)。彼が最後の授業で紹介した愛読書のLes fleurs du mal(Baudelaire)、をいつか読めたらいいなと思います。

 

トロントに移る私ですが、何とか隙を見ながらフランス語の学習を継続していきたいものです。やはり、私にはフランス語の方が英語より面白く感じられます(フランス語を勉強することで英語の勉強も面白くなったりします)。フランス語学習のサイトApprendre le françaisでapprendre le françaisを継続していこうと思います。おしまい。

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卒業証書。お世話になったスタッフの方が撮ってくださった
右肩上がりにテストの点を上げた私。DELF B1をとりたいものです