詩を書く

風邪を引いた。子供の頃から風邪を引くとよくわからない夢を見るし、普段以上に妄想が加速してしまう。いつか詩集でも出すことを願って以下の通り、詩を書いた。

 

頭の中の怖い人。
あらゆる他人は怖い人。
たまに怖くない人もいる。
それはきっと好きな人。
晴れの日干した布団みたい。

私の心は弱い人。
塩かけられたナメクジか。
プッツン切れた筋繊維。
夜の団地を徘徊し。
夢見るような現の光。

2021/07/01追加

雨の日はタクシーに乗って空港から団地に帰る日。
どこかの書店で漫画を読んだ。
昔は漫画にカバーがなかった。

団地の色は煤けた白色。
内装の壁は明るい白色。

酒屋さんも魚屋さんもある。
団地の前は草っぱら。
金網に囲まれた給水タンク。

僕は日本に帰ってきた。

2021/07/02追加

理不尽

理不尽な人はわかってない
自分がやられたらやなことを人にしていることを
理不尽な人はわかってない
自分が人を傷つけた分の何パーセントでも傷つくと猛烈に怒る
理不尽な人はわかってない
あなたが馬鹿にする人があなたの何倍も人を癒していることを
理不尽な人はわかってない
鈍感なあなたがわずかでも我慢を覚えたら私達は泣いて喜ぶことを

2021/07/03追加

見えない人

りんごを青だという人がいた。
その人に逆らうと怖いのでその人の近くでは
みんな、りんごは青だと言った。
何も考えない馬鹿がいた。
その人の近くでりんごは赤いと馬鹿は言った。
その人は馬鹿を殺せと周りの者に命じた。
馬鹿は危険を感じ、その人を殴り殺した。
馬鹿よよくやってくれた。
その人に合わせるの、面倒だったんだよね。
みんな心でつぶやいた。