流浪の月

せっかくの善意を、わたしは捨てていく。そんなものでは、わたしはかけらも救われない。

本の帯にあった言葉。無理解から離れたい。無関心以上に「きっとこういうことがあったんでしょ?」という上から目線の無理解や同情にすり減らされる、絶望しそうになる。

ここまで人が無理解というのは現実もけっこうそうかもしれない。中には繊細な人がいて、無関心なようでいて割と理解してくれている人がいても、そういう人こそ思ってることを口にしないのが現実だったりする。

捉えてるなあと思った。どこにも落ち着けないけれど、生き方としては落ち着いた二人の様子が最後、陽だまりみたいに明るいように感じた。