九年前の祈り

標記の本は日曜美術館で司会をされている小野正嗣さんの本。獅子渡り鼻に続き二冊目の紹介。芥川賞受賞作。

九年前の祈り (講談社文庫)

九年前の祈り (講談社文庫)

 

 タイトルのお話含め4編入っている。タイトルの話だけ読んだ。小野さんは風景やにおい、気持ちと知覚がお互いに影響し合うような、妄想的な表現が上手いと思う。これより後に発表された獅子渡り鼻もそんな感じ。のたうち回るミミズ。みっちゃん姉の祈り。女なのに煙草を吸っていたと煙草を吸うときは何も言わず火を貸してくれたのに後で告げ口をするじいさん。そんな感じの作品だった。